最近の心境
夜中に突然、中学の時に読んだ小説のことを思い出す。
タイトルは覚えていない。作者は森鴎外だ。
確か女の子がたくさん出てくる短編で、みんなが山で、杯で水を飲んでいる。最後に来た少女が、不格好な杯を差し出すので、それを少女たちがからかう。すると少女が、外国の言葉で何かを言い返すのだ。
それが確か「私の杯は不格好ですけど、これで飲みます」とかいう内容だった、と記憶している。
で、ベッドでシグマリオンで調べてみたら、青空文庫で見つかった。
タイトルはずばり、「杯」だった。
読み返してみたら、最後に来た少女は金髪碧眼の女の子だった。なるほど、外国の言葉のわけだ。
で、そのたったひとつのセリフがこれ。
MON. VERRE. N'EST. PAS. GRAND. MAIS. JE. BOIS. DANS. MON. VERRE
作中には訳として、
「わたくしの杯は大きくはございません。それでもわたくしはわたくしの杯で戴きます」と云ったのである。
とある。
何で突然こんなことを思い出したかというと、最近、こんな心境なんだよね。
才能ないかもしれないけど、その小さな才能でやる覚悟ができたと言うか。一種のあきらめなのかもしれないけどさ。
ま、怠け者なのでしばらくはだらだらするけど。
ちなみに「杯」の最後の一文は、こんな感じ。
第八の娘は徐(しず)かに数滴の泉を汲んで、ほのかに赤い唇を潤した。
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